薬剤師国家試験は、必須問題と一般問題試験(薬学理論問題・薬学実践問題 )に区分され、
「物理・化学・生物」、「衛生」、「薬理」、「薬剤」、「病態・薬物治療」、「法規・制度・倫理」、「実務」の
7科目からなる問題を2日間で345問解き、全体の65%以上を取らないと合格できない試験ということで、
難易度が高い試験のように見えます。
ですが、国家試験の合格率を見るとそうでもないようです。
少なくとも試験を受験した人が合格する割合は、およそ8割弱。(新卒者に限ると9割弱)
受験さえすることができればかなりの確率で、国家試験に合格することができる試験です。
薬学部薬学科(新課程では6年制の薬学科)できちんと勉強し卒業できさえすれば、
国家試験に合格するのはさほど難しくないようです。
旧4年制時代、6年制時代共に新卒の合格率は高いですが、その他既卒となると合格率は、ガクンと下がります。
新卒の合格率が8割台後半なのに対し、既卒の合格率はこれまでの旧4年制時代ですと5割、
現在の6年制では平均して3割程度と、その差は歴然。
この傾向は薬剤師試験に限ったことではなく、医療系国家試験では同じような傾向にあります。
試験年度(試験実施) | 試験回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
平成24年度 (平成25年実施) |
第98回 | 731 | 103 | 14.1% |
平成23年度 (平成24年実施) |
第97回 | 1,202 | 459 | 38.2% |
平均 | - | 967 | 281 | 29.1% |
試験年度(試験実施) | 試験回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
平成22年度 (平成23年実施) |
第96回 | 3,119 | 1,403 | 44.9% |
平成21年度 (平成22年実施) |
第95回 | 5,402 | 3,264 | 60.4% |
平成20年度 (平成21年実施) |
第94回 | 4,456 | 2,195 | 49.3% |
平成19年度 (平成20年実施) |
第93回 | 3,748 | 1,835 | 48.9% |
平成18年度 (平成19年実施) |
第92回 | 3,321 | 1,629 | 49.1% |
平成17年度 (平成18年実施) |
第91回 | 2,591 | 1,002 | 38.7% |
平成16年度 (平成17年実施) |
第90回 | 2,964 | 1,734 | 58.5% |
平成15年度 (平成16年実施) |
第89回 | 2,544 |
1,304 | 51.3% |
平成14年度 (平成15年実施) |
第88回 | 2,505 | 1,415 | 56.5% |
平成13年度 (平成14年実施) |
第87回 | 2,781 | 1,597 | 57.4% |
平成12年度 (平成13年実施) |
第86回 | 2,475 | 1,207 | 48.8% |
平成11年度 (平成12年実施) |
第85回 | 2,909 | 1,588 | 54.6% |
平成10年度 (平成11年実施) |
第84回 | 3,233 | 1,723 | 53.3% |
平成9年度 (平成10年実施) |
第83回 | 2,982 | 1,377 | 46.2% |
平成8年度 (平成9年実施) |
第82回 | 2,835 | 1,362 | 48.0% |
平成7年度 (平成8年実施) |
第81回 | 3,112 | 1,681 | 54.0% |
平成6年度 (平成7年実施) |
第80回 | 3,192 | 1,459 | 45.7% |
平成5年度 (平成6年実施) |
第79回 | 2,460 | 951 | 38.7% |
平成4年度 (平成5年実施) |
第78回 | 3,010 | 1,819 | 60.4% |
平成3年度 (平成4年実施) |
第77回 | 1,901 | 785 | 41.3% |
平成2年度 (平成3年実施) |
第76回 | 1,403 | 656 | 46.8% |
平成元年度 (平成2年実施) |
第75回 | 1,466 | 879 | 59.9% |
平均 | - | 2,928 | 1,494 | 51.0% |
国家試験は、合格率が示しているとおり、卒業できればかなりの確率で合格できるようですが、
それより、薬剤師国家試験の受験資格を得られる6年制の薬学科等に入るほうが難しいかもしれません。
薬学部薬学科の中でも、学費や偏差値、薬剤師国家試験合格率にもかなりの差があります。
合格率の実績が高い大学や、学費が安い国公立大学に、より人気が集まり倍率が上がり、難易度がアップします。
偏差値でいうと、国立や偏差値が高い私立などはですと、最低でも60はないと厳しいでしょう。
これらの条件下で医学部までもないにしろ、同年代の上位陣と競い合うということで、
大学にもよりますが、他の学部より必然と難関となりうる要素があります。
(医学部医学科と違うところは、私立薬学科では、偏差値50を切る大学が多数あります。)
しっかり勉強していれば、卒業することはできるでしょう、しかし、
成績が悪かったり、国家試験に合格する確率低いとみなされた場合、
国家試験を受験させてもらえずに留年や卒業延期する場合があるようです。
この傾向は合格率が高い他の医療系国家資格でも同様にみられますが、薬学部でも同様のようです。
薬剤師国家試験の合格率が高いのは、卒業試験ではねられた学生の国家試験受験の受け控えによってということが少なからずあるということで、卒業試験も関門の一つということになります。
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